アメリカ 旅行(南部~東海岸/バージニア) May, 5, 2019

  1. モンティチェロ
  2. 南北戦争博物館(リッチモンド
  3. エドガー・アラン・ポー博物館
  4. バージニアホロコースト博物館

1、モンティチェロ(Monticello)

 モンティチェロ(イタリア語で小さな山という意味)とは、アメリカ独立宣言の起草者の1人であり第3代大統領を務めたトーマス・ジェファーソンの邸宅及びプランテーションです。トーマス・ジェファーソン本人の特徴的なデザインで建築(1809年完成)され、世界文化遺産に登録されています。

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ヴィジュアル化されたトーマス・ジェファーソン肖像画

現地情報:https://www.monticello.org/  

料金:29.95ドル(3月~10月)、25ドル(11月~2月)/人 オンライン購入割引あり

 博物館にしては珍しく早朝(8:30am)から営業しています。朝一で訪れましたが、駐車場は数台停められている程度で混雑していませんでした。ロケーションが主要都市からアクセスしずらいためか、団体バスで来る方が多い気がしました。そのため、人が少ない朝一が狙い目だと思います。大きなカバン(11"×15"×6":インチ)は持ち込み禁止されてます。エントランス右側の建物でチケットを購入すると、時間が刻印されたチケットを渡されます。邸宅内は自由に見学できるわけではなく、人数制限しているためチケットが整理券の役割をしています。邸宅は小山の頂上にあるため、シャトルバスに乗車しなければならないのですが、ここで注意したいのが、チケットに刻印された時間はシャトルバスの時間ではなく、邸宅のツアー開始時間なのです。そのため、遅くても時間の15分前にはシャトルバス(5~10分間隔運行)に乗車しなければなりません。(歩きでも邸宅まで行けますが、25分掛かります。)バスに乗れば、10分程で邸宅正面まで行けます。バスを下車した時に、集合場所(East Walk)を示されます(5分前に集合)。私は集合時間まで、周辺の展示物を見て周りました。

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邸宅の周りにはスレウブハウスが立ち並んでいる

 時間になると、邸宅内部ツアーが始まります。所要時間はだいたい30分~1時間程度です。中世の服装をした手馴れたガイドが英語で案内してくれます。邸宅内は撮影禁止です。

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 エントランスには、インディアンからの外交ギフト、ヨーロッパ絵画、北アメリカの動物の毛皮、化石、角等が展示されており、博物館のようでした。書斎が面白い内装をしてました。書斎のキャビネットと寝室との間にアルコーブ(alcove)といわれる小部屋があり、そのスペースに彼のベッドがあります。(日本のマンションでも、寝室と寝室の間を繋ぐクローゼットを見た事がありますが、そこにベッドがあるイメージです。)トーマス・ジェファーソンは、園芸学者、考古学者、建築学者、古生物学者、発明家と多彩な才能を持っており、在宅中はほとんど書斎で読書や物書きをしておりました。そんな彼は効率的な家を好み、書斎とベッドを繋がる空間にしてしまったのです。このデザインはスペースの節約で、アイディアはフランス産です。そして、そのベッドで静かに他界しました。ダイニングに関しては、暖炉の横にワインエレベーター(地下にワインセラーがある)があったのが特徴的でした。彼は、ワインに非常に詳しく、ワシントン、マディソン、モンローのワインアドバイザーでした。

 地下は主に奴隷の労働場所になっていて、整理券の時間に関係なく自由に見学できます。(ワインエレベーターの下の部分も確認できます。)地下のギャラリーの一角に奴隷女性サリー・ヘミングに関する展示があり、トーマス・ジェファーソンのスキャンダルに関して言及されていました。その記事をきっかけに彼の奴隷との関係や、奴隷に対する発言や態度をモンティチェロのHPで確認したところ、衝撃でした。アメリカ独立宣言で「All men are created equal(みんな平等)」なんて言っちゃってるけど、実のところ、かなり物議を醸す発言をしていたのでした。また、インディアン移住政策の提言は彼が元祖なのです(ジャクソン時代に履行)。偉才の強い光を放つ人物ではありますが、影(闇)も比例して深いようで、興味深い人物です。

詳細:Jefferson's Attitudes Toward Slavery | Thomas Jefferson's Monticello

 また、邸宅ツアーの他にガーデンツアー(モンティチェロの花や野菜)や奴隷ツアー(モンティチェロに住んでいた奴隷の経験)が催行されてます(料金はチケット代に含まれている)。その日は、開始時間がガーデンツアー10:00~、奴隷ツアー11:00~で、1時間起きに催行予定になってました(参加してないので集合場所は不明)。他にもトーマス・ジェファーソンのお墓も敷地内にあります。敷地は広く、参加できるツアーも3つあるので、全て網羅するとなると一日観光になると思います(バージニア大学観光も含めても良いかも)。邸宅ツアーだけなら、サクサク観光で2時間程が目安です。

 

 ランチは、モンティチェロの近所に古いレストランがあるということで、ミッチーターバン(Michie Tavern:ミッチー居酒屋)へ。この建築は1784年に開業した居酒屋の建物です。時代を経てオーナーが変わったり、ただの住居になったりしましたが、この建築物に興味を持った女性が保存活動し、モンティチェロの側に移築しました。現在は、レストランですが、内装が中世時代で、スタッフも時代に合わせた衣装を着用していて、中世にタイムスリップした気になります。ランチは南部料理のブッフェ(飲み物は別料金)です。開店時間10分後くらいに到着しましたが、既に10分待ちくらいの列ができていました。ブッフェを取るスペースが小さいためか、入店人数制限しているようでした。メニューは少なかったですが、チキン料理のボリュームが大きく、満足できます。また、野菜も好きなだけ食べられるのは、野菜不足の旅にとっては非常に有難いです。サーブスペースが狭いため、おかわりは自分で取りに行けません。代わりに、スタッフがおかわりしたいかどうか聞いてくれるので、その際におかわりしたい料理を伝えると持ってきてくれます。f:id:USAKO6363:20190530183858p:plain

ザ・南部料理

https://www.michietavern.com/

 

2、南北戦争博物館(American Civil War Museum)

 バージニア州が連合国(南軍)に加盟してから、連合国の首都はバージニアリッチモンドに移されました。バージニア州は、地理的に合衆国(北軍)と接していているため、戦争初期(1861)から終戦(1865)まで激戦地になりました。南軍が、圧倒的に戦力で優位に立つ北軍から約4年間も首都を守れたのは、自然防護物(川や渓谷)に恵まれていた事の他に、優れた指揮官がいた事が大きな要因になっています。その激戦地となったバージニア州南北戦争博物館には、多くの戦争アイテムが所蔵されています。

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現地情報:https://acwm.org/  料金:?ドル/大人 

  駐車場は上写真の左側にあります。まずは、一番左のHistoric Tredegarというビジターセンターを訪れました。ここは、特に料金をとられませんでした。一階が案内所になっていて、2,3階に展示があります。3階には15分程度のシアターが上映されてます。2階には、地図で見る戦いと南軍・北軍の制服を試着できるコーナーがありました。真ん中のガラス張りの建物が南北戦争博物館です。 ゲートの煉瓦は、当時のままです。展示は主に1階にあり、そこまで広くなく、30分~1時間程で見られました。右側のガラス張り建物は、ちょうどオープンした日だったのか、特別ゲストへのお披露目しかしていなかったため、一般人は入れませんでした。

 オンラインでもチケッ販売されていて、連合国ホワイトハウスやアポマトックス博物館とのコンボチケットがお得に購入できます。

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おみやげ 北軍と南軍のテディベア

 

 3、エドガーアランポー博物館

 エドガー・アラン・ポー(1809-1849)は、世界初推理小説といわれる「モルグ街の殺人」や暗号小説の草分け「黄金虫」を文筆した著名な作家ですあり、世界の作家に大きな影響を与えた人物です。日本で有名なのは、推理小説家の江戸川乱歩(本名:平井太郎ペンネームはエドガーアランポー由来)です。彼は、ボストン生まれですが、育ち、結婚、作家活動等をバージニアで行ったため、自分をバージニア人だと言っています。

 

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建物の中心に素敵な庭がある

現地情報: https://www.poemuseum.org/  料金:8ドル/大人

 専用駐車場はないため、目の前の通りの通りの路側に縦列駐車しました。(曜日や時間帯によっては駐禁。)敷地は小さいため、30分程度で見られました。庭には、ポーの廟があり、ビジターを迎えてくれます。展示品がある小さな建物が3戸程ありましたが、この内一つの建物で結婚式が挙げられていたため、参列者がたくさんいて見られませんでした。日本でいう挙式場とは全くかけ離れていて、博物館の一角で式を挙げている様子でした。参列者の一部は、展示品を見て回っていたりと自由な雰囲気でした。例えば、当事者たちがエドガー・アラン・ポーの大ファンであったならば、この場所で挙式できるのは、とても幸せな事だと思います

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エドガー・アラン・ポーゆかりの品が展示されている

 

4、バージニアホロコースト博物館(Virginia Holocaust Museum)

 もともとシナゴーク教育棟のあった場所に、修学旅行生がホロコーストについて学べるようにと博物館が建てられました。第二次世界大戦中のナチスユダヤ人に対する迫害や虐殺について、展示されています。また、迫害つながりで、日系アメリカ人の強制移住についての展示もありました。

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現地情報:https://www.vaholocaust.org/  無料

 エドガー・アラン・ポー博物館から徒歩5分の距離にあります。1階に常設展、2階に特別展(期間限定?)があり、1~2時間掛かります。学生向けが主体なので、蝋人形で分かりやすく展示されていました。収容所やニュルンベルク裁判の様子も見られます。

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 リッチモンドの市街を徒歩観光したかったのですが、時間制限もあり車窓観光しながら、本日の宿アーリントンまで向かいました。

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上:連合国ホワイトハウス

 

 明日以降、D.C.観光に3日間あてるので、アーリントンのモーテルに4泊します。D.C.内のホテルは、駐車場がない(または有料)事が多かったり、高額の場合が多いです。そのため、D.C.周辺のモーテル(駐車場付き)かつ地下鉄でアクセスできる場所を選択しました。アーリントンには国の墓地も近くにあるし、治安も良く、ホテルの値段もD.C.よりはお得なので車旅行の方にオススメです。

 以上、バージニアの旅でした。明日は、D.C.かと思いきや、バージニアでまだ行きたいところがあったので、引き続きバージニアの旅です。

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